建辞郎建設・土木の用語辞典

F10T高力ボルト

えふてんてぃーこうりょくぼると

音声:VOICEVOX:雀松朱司

資材・材料

F10T高力ボルトとは

JIS規格に規定された、鉄骨の接合に不可欠な非常に高い引張強度を持つ高力ボルトの一種です。「F」はFriction(摩擦接合)、「10」は引張強さが1000N/mm2レベルであること、「T」はTensile(引張)を意味します。ボルトの頭部が一般的な六角形をしており、ボルト本体、ナット1個、そして平座金(ワッシャー)2枚が工場で一つに組み合わされたセットとして供給されます。これを専用のレンチで強力に締め付けることで、鉄骨の接合部材同士を強烈な力で圧着し、短期間に生じる摩擦力によって建物の荷重や地震力を伝達するという、現代の鉄骨造建築において最も標準的かつ重要な接合方法の主役となる部品です。

現場での使われ方・注意点

現場では短く「エフテン」や形状から「六角高力」と呼ばれ、鉄骨の建方工事で大量に使用されます。トルシア形高力ボルト(S10T)のように締め付け完了でピンの先端がねじ切れる機能がないため、トルクレンチを用いたマーキングと緻密な締め付けトルク値の管理が施工の要となります。よくある致命的な失敗は、現場に搬入された段ボール箱を野外で開けっぱなしにして、ボルトを雨に濡らしたり泥や砂を付着させたりすることです。こうなると表面の潤滑状態が変わり、規定の力で締め付けても本来の摩擦力が得られなくなって接合部が滑る原因となるため、使用するその日の朝まで完全未開封のまま、湿気のない倉庫で厳重に保管するのが絶対のルールです。

別の呼び方

えふてんてぃーこうりきぼるとF10T六角高力ボルトf10t高力ボルトF10Tハイテンボルト

資材・材料の中での位置づけ

F10T高力ボルトは「資材・材料」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのはアスファルト(13語の説明に登場)です。工程や用語同士の関係は資材・材料の基礎、この分類の74語は資材・材料の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-23