建辞郎建設・土木の用語辞典

NATM(ナットム)

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音声:VOICEVOX:雀松朱司

トンネル工事

NATM(ナットム)とは

「New Austrian Tunneling Method」の略称で、現代の山岳トンネル工法における世界標準となっている掘削方式です。地山(岩盤)自体の持つ支持力を最大限に利用し、掘削直後にコンクリートを壁面に素早く吹き付け、さらにロックボルトを放射状に打ち込んで地盤と一体化させることでトンネルの崩落を防ぎます。主に山間部の高速道路や新幹線のトンネルを新設する大断面掘削の現場で採用されます。同様の山岳トンネル工法である在来工法(矢板工法)が鋼製支保工と木矢板で物理的に土圧を支えるのに対し、地山自体を構造物の一部として機能させる点が根本的に異なります。常に内空変位測定などの計測管理を行いながら掘り進めるため、地質変化に柔軟に対応できるのが大きな特徴です。

出典: トンネル標準示方書(土木学会)

現場での使われ方・注意点

現場ではそのまま「ナットム」と呼ばれ、土木技術者やトンネル作業員が日常的に使う言葉です。地山挙動を常時計測(A計測・B計測)し、日々の掘削サイクル(穿孔・発破・ずり出し・吹付け・ロックボルト打設)を滞りなく回す段取りが求められます。シールド工法が柔らかい地盤を機械で掘り進めながらセグメントを組み立てるのに対し、NATMは硬い岩盤を火薬などで掘削する山岳地帯に特化している点が異なります。よくある失敗は、切羽(掘削最前線)の地質変化を見落とし、変位量が管理基準値を超えているのに補助工法をためらうこと。即座にロックボルトの追加やインバートの早期閉合といった安全対策を打たないと、最悪の場合は切羽の崩壊や肌落ちといった重大な労働災害に直結します。

別の呼び方

ナトムニューオーストリアントンネル工法ナトム工法

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トンネル工事の中での位置づけ

NATM(ナットム)は「トンネル工事」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは計測管理(2語の説明に登場)です。この分類の14語はトンネル工事の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-10