腹起し
はらおこし
腹起しとは
地下を深く掘削する際、周囲の土が崩れないように打ち込んだ山留め壁(親杭や鋼矢板など)が、外側からの強大な土圧や水圧によって内側へ倒れ込んでくるのを防ぐための仮設構造部材。山留め壁の壁面である「腹(側面)」に沿って水平にしっかりと当てて固定するH形鋼などの太い鋼材を指す。山留め壁全体にかかる連続した土圧を複数本の親杭などから均等に受け止め、その荷重をさらに内側で突っ張る切り梁(ストラット)や、地中に打ち込んだアースアンカーへと効率よく伝達し分散させるという、力の流れをつなぐ極めて重要な中継の役割を担っている。掘削の深さに応じて、上下に多段で設置される。
出典: 仮設工事標準仕様書(土木学会)
現場での使われ方・注意点
現場の鳶工や鍛冶工の間では「はらおこし」や単に「横梁」と呼ばれる。地下掘削が進んで指定の深さに達したタイミングで、後から親杭のブラケット(受け金具)に乗せてジャッキ等で密着させるのが施工の段取り。非常に長くて重いH形鋼を狭い地下空間でクレーンで吊り回すため、玉掛けの不備による落下や、壁と鋼材の間に手足を挟まれる重大事故が起きやすい。そのため、絶対に吊り荷の下や壁との隙間に入らないルールの徹底が勘所となる。山留め壁と腹起しの間に隙間があると土圧が切り梁に伝わらず壁が変形してしまうため、隙間には裏込め材(モルタルや鉄板)を確実に詰めて密着させる手間を絶対に省いてはならない。
別の呼び方
腹起こしストラットStrutはらおこし腹起
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仮設工事の中での位置づけ
腹起しは「仮設工事」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは山留め(2語の説明に登場)です。この分類の33語は仮設工事の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。
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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。
この項目の最終更新: 2026-06-10