ミストコート(エポキシ樹脂塗料下塗り)
みすとこーと(えぽきしじゅしとりょうしたぬり)
ミストコート(エポキシ樹脂塗料下塗り)とは
無機ジンクリッチプライマーなど、表面に目に見えない無数の小さな穴(多孔質)が空いた下塗り塗膜の上に、極めて薄く霧状に吹き付けて塗布される高度に希釈したエポキシ樹脂塗料のこと。多孔質な塗膜の内部に潜んでいる空気を素早く追い出し、その後に塗る厚塗りの本塗料に気泡(ピンホール)や膨れといった塗装欠陥が発生するのを未然に防ぐ目的で使用される。主に橋梁の鋼構造物や大型タンク、プラント配管などにおいて、強固な防錆塗装を施す重防食塗装の工程で、下塗りと中塗りの間に挟む形で実施される。通常の下塗りや中塗りが塗膜の厚みを確保して部材を保護することを重視するのに対し、ミストコートは膜厚を付けることではなく、後続の塗料を密着させるための素地調整に特化している点が異なる。
現場での使われ方・注意点
現場では塗装工が「ミスト吹き」や「捨て吹き」と呼び、本格的な中塗り塗装に入る直前の重要な下処理としてスプレーガンを用いて施工する。段取りの勘所は、塗料を専用のシンナーでシャバシャバになるまで規定通りに薄め、表面がわずかに濡れ色になる程度に、均一かつ素早く吹き付けることである。通常の塗装と同じ感覚で厚く塗ってしまうと、かえって空気の抜け道を塞いでしまい効果がなくなるため、職人の微妙な感覚と腕が問われる。典型的な失敗は、工期短縮のためにこのミストコート工程を省略して直接中塗り塗料を厚塗りしてしまうことである。数日後に塗膜表面に無数のブツブツ(ピンホール)が発生し、そこから水分が浸透して早期にサビが発生する深刻な手戻りとなるため、省略は厳禁である。
資材・材料の中での位置づけ
ミストコート(エポキシ樹脂塗料下塗り)は「資材・材料」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのはアスファルト(13語の説明に登場)です。工程や用語同士の関係は資材・材料の基礎、この分類の74語は資材・材料の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。
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この項目の最終更新: 2026-08-01