多自然護岸
たしぜんごがん
音声:VOICEVOX:雀松朱司
多自然護岸とは
大雨の際に川が氾濫するのを防ぐ治水としての安全性をしっかりと確保しながら、魚や昆虫、植物といった多様な生物が棲みつくことのできる自然環境の保全と、美しい水辺の景観創出を両立させることを目指した河川の護岸工法です。川岸を平滑なコンクリート一色で覆い尽くしてしまう従来の画一的な工法とは異なり、自然の巨石をランダムに配置したり、隙間の多いポーラスコンクリートや丸太の木柵、石を詰めた金網(かごマット)などを複雑に組み合わせたりすることで、植物が根を張り、小魚が身を隠せるような本来の自然に近い河川環境を形成します。
出典: 河川砂防技術基準 設計編(国土交通省)
現場での使われ方・注意点
河川工事に携わる土木監督や作業員の間では、多自然(たしぜん)や環境配慮型護岸と略して呼ばれます。大型の重機だけで一気に仕上げるコンクリート打設とは異なり、自然石の向きを一つずつ重機の爪先で微調整しながら据え付けたり、植物の苗を隙間に手作業で植え込んだりといった、極めて手間のかかる繊細な段取りが要求されます。護岸の表面に意図的な凹凸を多く作る構造上、足場が非常に悪く、水際での石の上のスリップ転落事故に警戒が必要です。また、急なゲリラ豪雨による河川の増水から即座に重機と人員を退避させる安全計画が命綱となります。
別の呼び方
自然共生型護岸生態系配慮護岸Eco-friendly bank protection多自然川づくり多自然型護岸環境配慮型護岸工多自然護岸工
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河川・護岸工事の中での位置づけ
多自然護岸は「河川・護岸工事」の用語です。この分類の9語は河川・護岸工事の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。
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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。
この項目の最終更新: 2026-06-10