建辞郎建設・土木の用語辞典

植生マット工法

しょくせいまっとこうほう

音声:VOICEVOX:雀松朱司

河川・護岸工事

植生マット工法とは

ヤシ繊維や特殊な合成繊維で編まれた「マット」に、あらかじめ草木の種子、肥料、保水材などの植物を育てるための「植生」基材を接着・封入した資材を使用し、河川の堤防斜面や山の切り通し法面に敷き詰めて固定する工法です。種子が雨や風で流出するのを防ぎつつ、発芽した植物の根が地中深くに張ることで斜面の土砂流出(表層崩壊)を防ぎ、急速な法面緑化と地盤の安定化を図ります。主に山間部の道路建設や河川改修に伴う土木工事の最終的な仕上げ工程として実施されます。コンクリートやモルタルを斜面に吹き付けて完全に固めてしまう法面保護工法とは異なり、自然の植物の力を利用して景観を回復させながら斜面を保護する、環境に配慮した柔らかなアプローチである点が特徴です。

出典: 河川砂防技術基準 設計編(国土交通省)

現場での使われ方・注意点

土木作業員や造園職人の間では「植生マット」や「種子(たね)マット」と呼ばれ、土を削り出した直後の法面が雨で削られてしまう前に、速やかに敷き終わる段取りが求められます。急な傾斜地の上からロール状の重いマットを転がして広げ、強風でめくれないよう要所をアンカーピンと呼ばれる長い鉄杭で地面にしっかりと打ち込んで固定していきます。機械を使って種子と泥を直接吹き付ける客土吹付工法とは異なり、人力での作業が中心となるため、斜面の凹凸に合わせてマットを密着させやすいのが特徴です。よくある失敗は、マットと地面の間に隙間が空いたままピンを打ってしまうこと。その隙間に雨水が入り込んでマットの下の土だけが洗い流され、植物が育たずに斜面全体が崩落する原因となります。

別の呼び方

緑化マット生態系マットVegetation mat植生マット種子入りマット工のり面植生マット工植生マット工

河川・護岸工事の中での位置づけ

植生マット工法は「河川・護岸工事」の用語です。この分類の9語は河川・護岸工事の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-10