建辞郎建設・土木の用語辞典

天井クレーン

てんじょうくれーん

音声:VOICEVOX:雀松朱司

建設機械

天井クレーンとは

工場や倉庫の建屋の天井付近、あるいは大規模な地下工事現場の仮設フレーム高所に敷設された走行レールに沿って、建屋全体を水平方向に移動しながら重量物の吊り上げや運搬を行う固定式の起重機設備であり、設置場所に由来している。主に重量鉄骨の組み立て工場や、プレキャストコンクリート製品の製造ライン、シールドトンネルの立坑からの土砂搬出など、限定された範囲内で繰り返し重い資材を揚重・移動させる工程で用いられる。走行レールを移動するガーダと、その上を横行するホイストやトロリから構成され、床面の作業スペースを一切占有せずに、三次元のあらゆる位置へ安全かつ効率的にアプローチできる特徴を持つ。

出典: 鋼構造設計規準(日本建築学会)

現場での使われ方・注意点

現場ではホイストやテルハとも呼ばれ、地上でペンダントスイッチを操作する方式と、上部の運転室に乗り込んで操作する方式があり、玉掛け作業員との声と合図による緊密な連携が不可欠である。段取りの勘所として、走行レールの終端に設置されたストッパーや衝突防止センサーの作動確認を始業前に必ず行い、クレーン同士の衝突や脱線を未然に防ぐ日常点検が安全の要となる。移動式のラフタークレーンのような転倒リスクがないと油断して、定格荷重を超える荷を無理に吊り上げたり、斜め吊りを行って荷を横引きしたりすると、ワイヤーの破断やガーダの変形を招き、吊り荷が落下する死亡事故に直結する危険がある。

別の呼び方

天井クレーン走行クレーンoverhead craneホイストクレーンオーバーヘッドクレーンホイスト

建設機械の中での位置づけ

天井クレーンは「建設機械」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは建設機械(7語の説明に登場)です。この分類の27語は建設機械の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

あわせて読みたい用語

天井クレーンについてAI相談で調べる →

※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-10