建辞郎建設・土木の用語辞典

サイホン排水

さいほんはいすい

音声:VOICEVOX:雀松朱司

管工事・設備

サイホン排水とは

建物の雨水や生活排水において、管の中が満水になった際に生じる気圧差を利用し、重力による落下速度を高めて強制的に水を引っ張り込むように排水するシステム。専用の吸い込み金具を使って配管内に空気が入らないようにすることで強い吸引力を発生させる。通常の自然落下による排水と異なり、配管の太さを細くできるうえに、水が流れるための下り勾配をほとんど必要としないのが特徴。そのため、太い配管や勾配を確保することが難しい大型商業施設の天井裏や、床下のスペースが限られているマンションのリフォーム工事などで積極的に採用される。

出典: 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)

現場での使われ方・注意点

設計担当者や設備監督の間では「サイホン排水」や「サイホンシステム」と呼ばれる。施工の際、通常の排水管以上に配管の接合部の気密性を完全に確保することが最大の勘所となる。よくある失敗は、接着剤の塗り忘れや継手の差し込み不足によって微小な隙間を残してしまうこと。ここから管の内部に空気が入り込むと、サイホン力が一気に低下して水が流れなくなる排水不良を起こしてしまう。また、屋上などに設置する特殊な雨水受け金具の周りにゴミが溜まると正常に機能しないため、周囲の清掃と適切なストレーナーの設置を忘れずに行う。

別の呼び方

サイホン管自動排水Siphon drainageサイホン雨水排水システムサイホン配管

管工事・設備の中での位置づけ

サイホン排水は「管工事・設備」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは給湯配管(3語の説明に登場)です。この分類の32語は管工事・設備の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-10