限界動水勾配
げんかいどうすいこうばい
音声:VOICEVOX:雀松朱司
限界動水勾配とは
土質力学において、上向きの浸透流が発生する砂地盤で、浸透水圧が砂の有効重量と等しくなり、砂のせん断強度がゼロになる限界の動水勾配。地下水が土を押し上げる力が土自身の重さに勝り、地盤がドロドロの液体のように振る舞うボイリング現象を防ぐために計算される。地下水位の高い場所での山留め掘削や河川堤防の設計で不可欠な指標となる。土の有効単位体積重量と水の単位体積重量の比で表され、通常の砂地盤では1.0前後の値をとる。この値を超えると土粒子が水と一緒に湧き出し、大規模な崩落事故を引き起こす。
現場での使われ方・注意点
設計や施工計画の段階で、河川堤防における洪水時の安全性計算や、地下深くを掘削する際の山留め壁底面でのボイリング判定の指標として使われる。地下水圧に対抗するため、この限界値に対して安全率(通常Fs=1.5〜2.0以上)が十分に確保できるよう、水を通さない山留め壁を不透水層まで深く打ち込む根入れ長さを決定する。似た現象の盤膨れ(ヒービング)が粘性土で起きるのに対し、ボイリングは砂質土で起きるのが特徴。計算上の水頭差を甘く見積もり、掘削中に釜鳴り現象(水の湧き出し音)が起きて突然山留めが崩壊し、現場が水没するのが最悪の失敗。
別の呼び方
げんかいどうすいこうばい限界水頭勾配ic値
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土工事の中での位置づけ
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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。
この項目の最終更新: 2026-06-23