建辞郎建設・土木の用語辞典

クリープ現象

くりーぷげんしょう

音声:VOICEVOX:雀松朱司

法面工事

クリープ現象とは

材料や地盤に対し、一定の持続荷重が加わり続けることで、時間の経過とともに変形が緩やかに進行する現象。粘性土地盤における長期的な圧密沈下や、コンクリート構造物の長期的なたわみ変形を引き起こすため、完成から数十年後の安全性を担保する目的で構造計算の段階から厳密に考慮される。高盛土の造成地や、長スパンのプレストレストコンクリート橋梁など、自重が大きく長期間にわたって荷重が作用し続ける現場の設計・維持管理で問題となる。金属材料における高温下でのクリープや、地盤における粘土層のゆっくりとしたすべりなど、対象となる材料によって変形のメカニズムは異なるが、いずれも時間をかけて徐々に進行する点が共通の脅威となる。

出典: 道路土工 法面工・斜面安定工指針(日本道路協会)

現場での使われ方・注意点

設計技術者や土木監督が、高盛土地盤やPC構造物の長期監視時に用いる。プレストレス導入部の定着ピンやアンカー頭部の変位測定を行い、定期的に変位の伸びが収束しているかグラフ化して安全性を確認する。段取りの勘所は、コンクリートの打設直後からひずみゲージなどを埋め込み、初期値からの微小な変化を年単位でトラッキングできる計測体制を構築すること。よくある失敗は、この現象によるたわみを見込まずに橋梁のキャンバー(むくり)を小さく設定してしまい、数年後に橋の中央が想定以上に下がって水たまりができること。瞬間的な破壊を伴う疲労破壊とは異なり、日々の見た目では変化に気づきにくいため、計測機器による客観的なデータ管理が命となる。

別の呼び方

クリープ変形緩み現象creepクリープ変位塑性流動

法面工事の中での位置づけ

クリープ現象は「法面工事」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは浸食(7語の説明に登場)です。この分類の35語は法面工事の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-10