建辞郎建設・土木の用語辞典

薬液注入工

やくえきちゅうにゅうこう

音声:VOICEVOX:雀松朱司

土質地盤

薬液注入工とは

軟弱な地盤や、水を通しやすい透水性の高い砂礫層に対して、数秒から数十分で固まるように硬化時間を調整した化学薬液(主にシリカ系など)を、専用の注入管を通して地中に圧入する地盤改良工法です。土の粒子同士を薬液で強力に結合させることで地盤全体の強度を高めたり、隙間を埋めて水を通さなくする(止水壁を作る)目的で行われます。機械の振動や騒音が小さく、狭いスペースからでも施工でき周辺環境への影響が少ないため、主に都市部でのシールドトンネルの発進・到達部の防護や、開削工事における土留め壁の背面補強などの工程で多用されます。

出典: 土木工事標準仕様書(第1編 土工)

現場での使われ方・注意点

現場では短く「薬注(やくちゅう)」や、単に「地盤改良」と呼ばれます。事前に試し注入を行い、地盤の固さに合わせて薬液の配合と注入圧力を微調整するのが段取りの勘所です。よくある失敗は、過剰な圧力で無理に注入を続けた結果、薬液が予期せぬ方向に逃げて既設の地下埋設物を破損させたり、地表面や周辺の構造物を押し上げて隆起(ヒービング)させてしまう事故です。これを防ぐため、注入中は常にリアルタイムで自動変位計測を行ってミリ単位の動きを監視します。また、化学物質を使うため、地下水汚染防止基準を厳守した材料選定と管理が求められます。

別の呼び方

化学注入工グラウト注入chemical grouting薬注化学注入工法薬注工地盤注入工法

この工種の歩掛

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土質地盤の中での位置づけ

薬液注入工は「土質地盤」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは地盤改良(2語の説明に登場)です。この分類の11語は土質地盤の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-09