アンカー工
あんかーこう
アンカー工とは
法面や地盤の深い位置に削孔し、鋼製の引張材を挿入してグラウトで定着させ、緊張力を加えて斜面のすべりに対抗する工法。船の碇を海底に固定する原理に由来し、地表近くの不安定な土塊を深部の安定した不動岩盤に緊結させて強固に支持し、大規模な地すべりを防ぐ目的で施工される。山間部の道路建設やダム周辺の急傾斜地の法面保護工事などで採用される。引張材の定着方式により、摩擦で引き抜きに抵抗する摩擦型や、地盤の支圧力に期待する支圧型などがあり、地質の硬さや要求される強度に応じて、PC鋼より線やPC鋼棒などの部材を使い分けて斜面全体のバランスを保つよう緻密に設計されている。
出典: 道路土工 法面工・斜面安定工指針(日本道路協会)
現場での使われ方・注意点
専門業者や土木監督は「グラウンドアンカー」と呼ぶ。アンカーの緊張作業時は、引張材の破断やジャッキの急激な抜け出しによる飛散事故に備え、ジャッキの後方延長線上には絶対に人を立ち入らせないようバリケードを設ける。段取りの勘所は、注入したグラウト材の強度が出るまで十分な養生期間を確保してから緊張作業に移行すること。よくある失敗は、削孔時に地下水脈に当たって孔壁が崩壊し、規定の深さまで引張材を挿入できなくなること。単なるロックボルトによる補強と違い、数十トンの巨大な力を人工的に斜面へ与えるため、定着部の頭部キャップの防錆処理を怠ると数年後に破断する致命傷につながる。
別の呼び方
ロックアンカー工地盤アンカーrock anchorグラウンドアンカー
この工種の歩掛
人員・機械編成(歩掛)のデータが2件あります。建辞郎で見る →
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法面工事の中での位置づけ
アンカー工は「法面工事」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは浸食(7語の説明に登場)です。この分類の35語は法面工事の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。
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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。
この項目の最終更新: 2026-06-09