建辞郎建設・土木の用語辞典

極限解析モデル

きょくげんかいせきもでる

音声:VOICEVOX:雀松朱司

設計・図面

極限解析モデルとは

日本建築学会の基準等に定められた、構造物が大地震などの極めて大きな荷重を受けた際に、建物のどの部材から順番に塑性化(変形して元に戻らなくなる状態)し、最終的に崩壊に至るかのメカニズムをコンピュータ上でシミュレートする高度な三次元解析手法です。超高層ビルや大規模な免震建物を設計する際、建築基準法レベルを超える大地震に対する安全性を証明するための構造計算で用いられます。日常的な小さな揺れを対象とした弾性解析(変形しても元に戻る範囲の計算)とは異なり、建物が壊れていく過程そのものを追跡する点が最大の違いです。柱や梁などの各部材が降伏し、塑性ヒンジと呼ばれる折れ曲がり点が形成されるまでの変形挙動を詳細に解析することが求められます。

現場での使われ方・注意点

構造設計者や審査機関の担当者が、超高層ビルなどの特殊な建築物の確認申請における構造審査の段階で作成・検証する高度な計算モデルです。意匠図面が固まった後、建物の骨組みの粘り強さを証明するため、膨大なパラメーターを入力して長時間のコンピュータ計算を回す段取りが必要となります。通常の許容応力度計算が建物の「強さ(固さ)」を確認するのに対し、極限解析は建物が壊れながらエネルギーを吸収する「粘り(靭性)」を評価するものであるという違いを理解しておく必要があります。ありがちな失敗は、部材の復元力特性(力を受けたときの変形のクセ)などの初期設定パラメーターを誤ること。実際の建物の揺れ方とかけ離れた計算結果となり、設計そのものが根底から覆ります。

別の呼び方

きょくげんかいせきもでる極限解析塑性解析モデル

設計・図面の中での位置づけ

極限解析モデルは「設計・図面」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは固有周期(2語の説明に登場)です。工程や用語同士の関係は設計・図面の基礎、この分類の70語は設計・図面の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-23