塔状比
とうじょうひ
音声:VOICEVOX:雀松朱司
塔状比とは
建物の代表高さ(H)を、桁行方向または梁間方向の最小の幅(B)で割った比率であり、建物の細長さを表す指標です。地震時や台風時において、建物全体が風や地震力によって根元から横倒しになろうとする「転倒モーメント」の影響を評価するために用いられます。構造設計の初期段階から基礎計算の工程で検討され、建築基準法施行令に基づく構造計算に反映されます。一般的な中低層の建物に比べ、この数値が4を超えるような塔状比の大きい細長い建物(ペンシルビル等)では、基礎の引き抜き抵抗力を確認する詳細な転倒照査が求められます。
現場での使われ方・注意点
設計や施工の現場では「アスペクト比」と呼ばれることもあります。段取り上の勘所は、塔状比が大きい建物の場合、杭基礎に大きな引き抜き力が生じるため、杭と基礎スラブの接合部に通常より太い鉄筋や特殊な定着工法が採用されることを施工計画段階で把握しておくことです。建物の「階高の合計」と「最高高さ(パラペット等を含む)」のどちらを分子にするかで計算結果が変わるため注意が必要です。典型的な失敗は、敷地いっぱいに建てる狭小地の計画で、上部構造の設計を優先した結果、基礎が浮き上がりに耐えられず設計のやり直しになることです。
別の呼び方
とうじょうひ塔状比限界
設計・図面の中での位置づけ
塔状比は「設計・図面」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは固有周期(2語の説明に登場)です。工程や用語同士の関係は設計・図面の基礎、この分類の70語は設計・図面の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。
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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。
この項目の最終更新: 2026-06-23