建辞郎建設・土木の用語辞典

層せん断力

そうせんだんりょく

音声:VOICEVOX:雀松朱司

設計・図面

層せん断力とは

地震が発生した際に、建物の各階において水平方向にズレて切断しようと作用する力のこと。建物が地震の揺れを受けた際に発生する水平方向の慣性力を適切に評価し、柱や壁が破壊されないよう安全な構造部材の寸法や配筋量を決定する目的で算出される。主に建物の構造設計における耐震計算や応力解析の工程で扱われる指標である。建物の重量(質量)と地震の加速度(震度)の積として計算され、上階で生じた力が下階へと次々に伝わって累積していくという構成を持つ。そのため、最上階の層せん断力が最も小さく、地面に近い1階の層せん断力が最も大きくなるという力学的な違いがあり、下層階ほど太い柱や多くの耐力壁が必要となる。

現場での使われ方・注意点

現場の施工管理よりも、設計事務所の構造担当者が構造計算書を作成し、各階の柱や耐力壁の断面設計を行う際にメインで用いる数値である。施工現場での段取りの勘所としては、この力が大きい下層階ほど鉄筋が過密になりやすいため、コンクリートが隅々まで行き渡るよう、鉄筋の空き寸法や打設順序を事前に図面で検討しておくことが求められる。個々の部材に働く「せん断力」と混同されやすいが、層せん断力はその階全体に横からかかる合計の力を指す。間違えやすい典型的な失敗は、設計変更によって上層階に重い設備機器や屋上緑化を追加した際、下層階の層せん断力の再計算を怠ることである。これにより耐力不足となり、深刻な構造欠陥を生む。

別の呼び方

そうせんだんりょく層せん断力Qi

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設計・図面の中での位置づけ

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※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-23