支持力試験
しじりょくしけん
支持力試験とは
構造物を支えるための基礎地盤や地中に打ち込まれた杭が、設計図通りの建物の巨大な重量に耐え、不同沈下(建物が傾いて沈むこと)を起こさない十分な強さを持っているかを、実際に荷重をかけて検証する検査のことです。建物の重さを「支持」する「力」を直接的に測定することに由来します。本格的な基礎工事が始まる前の地盤調査の段階や、杭打ち工事が完了した直後の品質検査として実施されます。土のサンプルを採取して室内で成分や固さを調べる土質試験とは異なり、支持力試験は現場の地盤に直接ジャッキなどで数十トン単位の圧力をかけ、どれくらい沈み込むかをリアルタイムで計測する実践的なテストです。地盤面に丸い鉄板を置いて荷重をかける平板載荷試験などが代表的です。
出典: 土木工事標準仕様書(第2編 基礎工事)
現場での使われ方・注意点
現場監督や地盤調査の専門業者の間では「載荷(さいか)試験」や「板(いた)載荷」と呼ばれ、基礎工事に着手する前の極めて重要なマイルストーンとなります。試験を行うためには、重機を使って数トンから数十トンにも及ぶ巨大な載荷用ウェイト(鉄板やコンクリートブロックなど)を正確な位置にバランス良く積み上げるという、大掛かりで慎重な段取りが必要です。小さな機械で地面を突いて簡易的に強さを推定するスウェーデン式サウンディング試験などと違い、実物大に近い圧倒的な荷重を扱うため、危険度が格段に上がります。よくある事故は、ウェイトを高く積み上げる際の玉掛け不良や、地盤が急激に沈下して積み上げたブロックが崩落し、作業員が下敷きになるという恐ろしい激突災害です。
別の呼び方
載荷試験杭試験Load Test板載荷
関連動画
検査・品質管理の中での位置づけ
支持力試験は「検査・品質管理」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのは品質管理(4語の説明に登場)です。工程や用語同士の関係は検査・品質管理の基礎、この分類の51語は検査・品質管理の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。
あわせて読みたい用語
※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。
この項目の最終更新: 2026-06-09