建辞郎建設・土木の用語辞典

張出し架設

はりだしかせつ

音声:VOICEVOX:雀松朱司

橋梁工事

張出し架設とは

橋梁の上部工を架設する工法の一つで、橋脚の上に設置した移動式の作業車(ワーゲン)を用い、橋脚から左右対称にバランスを取りながら、桁をブロックごとに順次前方に「張り出して(前進して)」コンクリートを打設し、連結していく工法のこと。「カンチレバー工法」とも呼ばれる。下部に足場や支保工を組むことが物理的に困難な、深い渓谷や河川、あるいは交通量の多い稼働中の道路上空などに橋を架ける目的で採用される。上空の作業車の中で型枠組みや鉄筋組み立てといった一連の工程を完結させながら前進していく。

出典: 道路橋示方書・同解説(日本道路協会)

現場での使われ方・注意点

現場では単に「張出し」や「ワーゲン工法」と呼ばれる。橋梁現監やPC特殊工が、深い渓谷や稼働中の道路上での架設時に用いる。段取りの勘所は、コンクリートの打設サイクルを正確に刻み、ワーゲンを滞りなくスライドさせること。よくある失敗は、左右に張り出す重量の不均衡(アンバランスモーメント)の発生による橋脚への負荷。片側だけ打設量が多いとバランスが崩れて橋脚の転倒に繋がるため、移動式作業車の前進時や打設時の荷重管理と、PC鋼線の緊張によるミリ単位のたわみ管理(キャンバー管理)を厳格に行う。

別の呼び方

キャンチレバー架設cantilever erectionプログレッシブ架設ワーゲン工法張出し架設工法カンチレバー架設

関連動画

橋梁工事の中での位置づけ

張出し架設は「橋梁工事」の用語です。同じ分類で、ほかの語の説明に最も多く出てくるのはプレストレス(3語の説明に登場)です。この分類の24語は橋梁工事の用語一覧、ほかの分類は建設用語一覧から読めます。

あわせて読みたい用語

張出し架設についてAI相談で調べる →

※ 実際の施工では、設計図書・仕様書・現場の指示を優先してください。誤りはお問い合わせへ。

この項目の最終更新: 2026-06-10